シリコンバレーVC「500 Startups」一流メンターが日本・神戸に魅力を感じる理由

2016.06.17 22:00

シリコンバレーの投資会社(VC)『500 Startups』がマウンテンビュー本社とサンフランシスコで実施しているスタートアップ向け育成プログラムを特別に日本で展開する。神戸市、行政と組んで初開催するこのプレアクセラレーションプログラムの狙いをザファー(Zafer Younis)氏に伺った。

プレアクセラレーションプログラムとも言われるこのプログラムの名称は「500 KOBE アクセラレータープログラム」。開催場所は神戸で、通常4ヶ月かかるアクセラレーションプログラムが6週間集中型となり、2016年8月からスタートする。限定20社程のスタートアップが選出され「ビジネスモデル、プロダクトデザイン&デベロップメント、マーケティング、ファンドレイジング」など成功に必要なノウハウを学ぶ。しかもシリコンバレーの第一線で活躍しているメンターが来日するとのこと。

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「500 KOBE アクセラレータープログラム」をリードする500 Startups ザファー氏

■昨年神戸を訪問 実施を決めた理由

--なぜシリコンバレーを出て、日本でプレアクセラレーションプログラムを実施しようと考えたのでしょうか?

ザファー:
500 Startupsは2010年にシリコンバレーでスタートしたエンジェル投資家兼アクセラレーター企業です。マウンテンビューとサンフランシスコをベースに活動していますが、アメリカだけではなく世界中のスタートアップエコシステムを構築することをミッションとしています。メンバーも50%は米国外の国籍を持っていますし、1,600企業への投資実績では50カ国以上の国にまたがったスタートアップを育てています。 日本はもちろんマレーシアや韓国、中東、北欧などにもVC拠点は既に展開しています。

今回プレアクセラレーションプログラムの世界展開としては初めて日本で実施させていただくのですが、なぜ日本、神戸を選んだのかというと、日本のマーケットにとても興味がありテクノロジータレントも多くアイディアもあるのでポテンシャルを感じたからです。ただ日本には投資家が足りないと思っているので、プレアクセラレーションを走らせ成功するスタートアップを増やしていこうと考えました。

そして、昨年神戸を訪問させていただいた際に、医療関係スタートアップの素晴らしさや学生の質の高さを感じました。また、神戸市の方々も非常に積極的、協力的だったので一緒にプログラムをまわすのに相応しい仲間と考え神戸開催を決めました。

■一流のメンターと6週間集中して過ごせる

--参加スタートアップは、どのようなプログラムを受けられるのでしょうか?

ザファー:
何よりも自慢したいのは、いままでシリコンバレーから一度も出なかった一流メンターが「日本・神戸であれば参加したい」と快諾したところ。世界一流のメンターと6週間集中して過ごせるので、参加スタートアップはいつでも我々メンター陣に相談することができます。マーケティングのプロもいればファンドレイジングのプロもいる、プレゼンテーションのスキルをあげるためのプロもいるのでかなり贅沢なプログラムと言っていいでしょう。

また、今回行うプレアクセラレーションプログラムはいわゆる学校のプログラムと違うので、講義を行うだけではなく各スタートアップの課題にあわせてカスタマイズされたメンタリングプログラムを行うことも魅力のひとつです。今回のメンタリングを通して今後は投資家としての500 Startupsとパートナーシップを組んで企業成長を望むことも可能です。

--参加スタートアップの資格はどのようなものでしょうか?

ザファー:
パッションがあるのはもちろんのこと、既にプロダクトがあり、チームがしっかりしており、ある程度のユーザーが付いていることが条件です。上記条件をクリアしているスタートアップであれば、7月1日まで募集しているので是非申し込みしていただければと思います。
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6月17日渋谷のTECH LAB PAAKにて説明会を行ったザファー氏

--ザファーさんご自身のことを教えてください。いつから500 Startupsで働き始めたのでしょうか?

ザファー:
私自身も起業家です。既に会社をイグジットさせています。もともとドバイで起業していたのですが、自分の起業経験を共有したいと考え2年前に500 Startupsに参加しました。

--企業内でアクセラレーションプログラムを実施する例も増えてきております。どのようにお考えでしょうか?

ザファー:
専任、集中してアクセラレーションを行う企業は成功すると思いますが、私が見ている限り成功率は50%と感じています。

--いま、世界中でどの地域が魅力と感じていますか?

ザファー:
ちょうど昨日まで韓国に居たのですが、東京もソウルもスタートアップのポテンシャルを感じます。そうですね、3年〜5年後にはグローバルに成功する企業がその2都市から沢山出てきそうです。神戸ももちろんかなり魅力を感じています。

--ありがとうございました。

シリコンバレーの一流メンターが日本のスタートアップ環境に関心を持つだけではなく、実際に来日し6週間プレアクセラレーションプログラムを実施するという贅沢なプログラムに一社でも多くのスタートアップが参加してもらいたい。SENSORSでも途中経過を追いプログラムの内容を発信していく予定だ。

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ライター:西村真里子

SENSORS.jp 編集長
国際基督教大学(ICU)卒。IBMでエンジニア、Adobeにてマーケティングマネージャー、デジタルクリエイティブカンパニー(株)バスキュールにてプロデューサー従事後、2014年に株式会社HEART CATCH設立。 テクノロジー×クリエイティブ×マーケティングを強みにプロデュース業や執筆活動を行う。スタートアップ向けのデザイン&マーケティングアクセラレーションプログラム「HEART CATCH 2015」総合プロデューサー。 http://events.heartcatch.me/

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