『テクノロジーによって全ての人が主役になれる』ブライダルの未来!

2015.05.14 12:00

誰もが一度は憧れる人生の晴れ舞台「結婚式」。新郎新婦の家族や友人が一同に会し、華やかに催される。そんな結婚式に新しいテクノロジーを導入するとどう進化するのか。新しいテクノロジーを活用して、結婚式の企画・プロデュースを行っている空飛ぶペンギン社の代表 原勝則(はらかつのり)氏に結婚式の変化についてお伺いした。


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空飛ぶペンギン社代表の原さん。冠婚葬祭に携わる業態からか物腰柔らかな紳士という印象だ。


■数々の結婚式の幹事を引き受ける中で生まれた違和感。


職場の結婚式の幹事を頼まれることが多かったという原さん。多くの結婚式を催してきたからこそ思うことあったようだ。


原:僕はもともとテレビ局やメディア会社で働いていたのですが、職場の結婚式の幹事を頼まれることがとても多かった。同じ職場の人の結婚式なので、毎回同じ人が参加する。だから、同じネタはできない。常に新しい演出や企画を考えることが求められていました。何回も幹事をやっていて気づいたことなのですが、結婚式ってちょっと新しい企画をやると会場がすごい盛り上がるんですよ。幹事として、常に新しいことを提案して、会場が驚く。そんなサイクルに快感を憶えるようになりました。


原:一方で、実は結婚式って参加者にとって面白くないものなんじゃかいか、とも思い始めました。もちろん初めの頃は面白いんですけど、回を重ねるごとに、お決まりの構成でお決まりの演出であることに気付いてくる。参加者の関心も、式そのものよりも料理へ向いていることが多いんじゃないかって。しかし、ブライダル業界は暗黙ルールが多くて、大きく代わり映えしない。せっかく新郎新婦とっては一世一代のイベントなのに、すごくもったない。だから、僕は「みんなが本当の意味で参加できる」結婚式のサービスを考えたんです。


■新しい結婚式を実現するフォトシュシュとハピフォトという2つのサービス。


そんな思いから、原さんが代表を務める空飛ぶペンギン社では結婚式において会場全員が参加することができるサービスを提供している。代表的なものは「フォトシュシュ」と「ハピフォト」だ。フォトシュシュは、ゲストが会場の中でスマートフォンで撮影した写真を手裏剣のようにスライドさせる動作をさせることで会場のスクリーンに投影させることができるサービス。ハピフォトは、事前に用意したタブレット端末を使ってゲストが2コマの連続写真撮影し、その写真にペンタブでメッセージを書き込むことで新郎新婦へのプレゼントとすることができるサービスだ。


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フォトシュシュを実際に体験するSENSORSブルー岩本乃蒼。


結婚式は子供からお年寄りまでが参加する。そのため、一部の人にしか扱えないというものでは意味がない。その点に関して、空ペン社では、フォトシュシュでは、スマートフォンユーザーにしか使えないという制限はあるものの、ゲストが簡単に参加できるブラウザベースのアプリケーションにしていたり、ハピフォトにしても、そもそも会場に据え置いてあるタブレットを使うのでゲストの端末環境に依存しないし、場合によっては端末の貸し出しも行っているそうだ。


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ハピフォトでは手書きのメッセージを書き込むことができる。


■新郎新婦を中心に添えながらも、テクノロジーによって結婚式は関わる人全てが主役になる。


しかし結婚式の中心はあくまで新郎新婦。ゲストを満足させるだけの斬新な演出をするだけでは本末転倒になりかねない。原氏は、デジタルな要素とアナログな要素をうまく取り混ぜることが大事だと言う。


原:なんでもかんでもデジタルにすればいいものではないと思っていて、新郎新婦にとって何が大事なのかを考えることが一番です。デジタルをうまく活用しつつも、手作り感を残したアナログの要素も上手く取り混ぜて、新郎新婦らしいオリジナルの余興や演出ができるようにしたいです。


数々の結婚式のプロデュースを手がけてきた空飛ぶペンギン社が目指す、結婚式の一つの形は「全員参加型」の結婚式だという。


原: いままでの結婚式は、ゲストがただの傍観者であるものが多かったのですが、テクノロジーを絡ませることで、新郎新婦含めてみんなを主役にすることができます。その結果、新郎新婦にとって「嬉しい」ということになるのではないでしょうか。結婚式に関わる全ての人の満足度を上げたいですね。


新婦新婦を祝福したいゲストと、ゲストを精一杯おもてないしたい新郎新婦の、双方の願いを叶えるための手段としてテクノロジーが使われ、みんなが主役になれる結婚式が誕生した。未来には我々が想像もつかないような結婚式が生まれているかもしれない。


(SENSORS編集部 構成・文:石塚たけろう)

石塚たけろう:ベンチャーキャピタルやデジタルマーケティング企業複数社での業務を経験後、広告会社にてスタートアップと大企業の共同事業開発モデルであるコーポレート・アクセラレーターの運営に携わる。フロントエンドエンジニア。

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