Airbnb×T-SITEコラボ企画「宿泊ではなく、体験を」代表・田邉泰之に聞いた狙い

2015.08.18 10:00

8月11日、Airbnbと湘南T-SITEのコラボである企画が行われた。昨年のオープン以来、湘南の新たなランドマークとして新しいライフスタイルの提案を行う"湘南T-SITE"になんと1組限定で宿泊、(上限を10万円として) 本、CD、DVDやレストランやカフェが利用し放題という夢のような企画。このような普段は泊まれないような場所に場所に泊まる企画はAirbnbがグローバルで展開するものだが、その意図や狙いとは何か?日本法人代表・田邉泰之氏に話を伺った。

■本に囲まれながら、湘南T-SITEに一泊できる夏休み特別企画

Airbnb × SHONAN T-SITE 「湘南T-SITEで暮らすように旅をしよう。」(https://www.youtube.com/watch?v=XCO-Z6JoDU4

短期で部屋を貸したい人と借りたい人をマッチングするコミュニティ・マーケットプレイス「Airbnb」がCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)とコラボして行った夏休み特別企画「Airbnbで湘南T-SITEに泊まろう。」

Airbnbは昨夏にもCCCと組んで「家族たび(いえたび)」というユニークなキャンペーンを行った。これは開催期間にAirbnbに登録すると、6つのオピニオンリーダーによる様々な家族スタイルによって提案された「家族」プランが当たるという企画。

今回の企画ではCCCが湘南で新たなライフスタイルを発信し、街の新たなランドマークとして注目を集める"湘南T-SITE"に一泊できるというこれまたユニークな企画だ。

宿泊者に選ばれると、T-SITE内の本、CD、DVDやレストラン・カフェが(10万円を上限として)無料で利用できるなど豪華な特典がある。他にも湘南の絶景スポットを訪れたり、レンタル電気自動車で湘南を散策。さらには専門のコンシェルジュが宿泊者に合わせた本をセレクトしてくれるなど盛りだくさんのプランが用意されている。

今回、SENSORSではこの企画に1万人超の応募者の中から当選し、実際に宿泊した米原さん一家の体験を取材。加えて、Airbnb Japan代表の田邉泰之氏にもイベントの狙いを聞いた。

■コンシェルジュがあたたかくお出迎え

今回、1万通超の応募の中から当選した米原さん一家。熊本から転勤で東京に来て4年目だという。湘南といえば、連休の際、夕暮れ時に富士山を眺めながら海の音を聞いて癒されたことが印象に残っていたのだとか。

到着した米原さん一家をコンシェルジュが花束でお出迎え

湘南T-SITEで取り扱う雑誌数は12,000冊にも及び、米原さんは小中学生時代に愛読していたという『サッカーマガジン』のバックナンバーも取り揃えられていることに感激していた。

■うれしいサプライズも!

一家のポートレイトがAirbnb日本法人代表の田邉氏から贈呈されるという嬉しいサプライズも。

子供たち(4歳と1歳5ヶ月)も常に楽しそうにはしゃいでいた。

外に出てアクティビティを行うことができるので子供達も飽きることがない。

■一日中好きなだけ本が読める!

夫妻がよく読むというのは松浦弥太郎さんの本だそうで、お子さんの最近のお気に入りは『こぶとりじいさん』なんだとか。みんな何を読もうか熱中して選ぶ様子。

本に精通した専門のコンシェルジュが一家の最適な本のアドバイスもしてくれる。

■夜は静かに絵本を読み聞かせながら就寝

一日のアクティビティの後に、ジュースで乾杯。

就寝時はみんなで仲良く絵本の読み聞かせ。普段から奥さんがお子さんに毎晩読み聞かせをしているそう。

米原さん一家が一泊した、T-SITE内に設営された一室

■「宿泊ではなく、体験を」Airbnb Japan代表・田邉氏

日本においても「シェアリング・エコノミー」という概念の認知度が高まってきたが、その火付け役となったがサンフランシスコ発の"Airbnb"だ。
オンラインサービスであるAirbnbがなぜこのようなオフラインのイベントを積極的に行うのか。日本法人代表の田邉氏に話を聞いた。

Airbnb Japan株式会社 代表取締役 田邉泰之氏

--今回のイベントの狙いをお教えください。

田邊:
新しい旅のスタイルの提案をする我々と新しいライフスタイルの提案をされているCCCさんとは相性がいいですよねということでこれまでもコラボレーションさせていただきました。我々が提供するものは宿泊目的ではなく、体験なんです。それを一番わかりやすく伝える方法は何かということで今回のキャンペーンが生まれました。

--このキャンペーンはグローバル展開されているんですよね?

田邊:
はい。例えばノルウェーですとスキーのジャンプ台の一番上ですとか、パリの老舗のデパートに泊まるですとか、ユニークな場所に泊まっていただき体験してもらうことでAirbnbの理解につながるのではないかと思い企画させていただいています。

--普段は絶対に泊まれないところなので、かなりユニークな企画ですよね。

田邊:
そうですね。イベントの企画も難しかったら伝わりにくいんですけど、単純に普段は泊まれない場所、今回で言えばT-SITE、そこでコンシェルジュがおもてなしをしてくれるというこのシンプルなコンセプトが効果的だと思います。

--Airbnbでは定期的にホストを呼んだミートアップを開催なされていますが、そちらはどういった意図で行っているのでしょうか?

田邊:
我々にとって大事になのは宿泊できる場所を増やすことではなく、サービスを使っていただける"コミュニティ"を増やすことなんです。コミュニティの中でお互いに情報交換をして、お互いに助け合ったり、自生的にコミュニティが育っていくのが理想ですね。コミュニティ・マネージャーは日本にも一人いるのですが、基本的にはコミュニティの中からエバンジェリストが出てこられてそのコミュニティを引っ張っていくという形になります。

「ホストを信頼できるだろうか?」「私にホストが務まるだろうか?」一度利用しさえすれば便利さを実感できるのだが、シェアリング・サービスは一度使うまでの敷居が高い。そうした障壁や不安感を拭うのにこうしたワクワクとするリアルイベントは有効な施策である。
そして、オンライン/オフラインに関わらず、シェアリング・エコノミーにおいて"コミュニティ"の形成が鍵であることは間違いない。

取材・文:長谷川リョー

1990年生まれ。フリーライター。これまで『週刊プレイボーイ』『GQ JAPAN』WEBなどで執筆。「BOSCA」編集長。東京大学大学院学際情報学府在籍。@_ryh

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