チャット上の会話を記事にできる「ChatCast」 "身内系"からB to Cまで、想定される活用シーンとは

2016.02.25 17:00

2015年11月にβ版がローンチされた、チャットでの会話を記事として公開することができる「ChatCast」。このプラットフォームで作成出来る「会話型コンテンツ」の活用法とは?

「ChatCast」ではアカウントを作成し(FacebookやTwitterからもサインアップ可能)、チャットルームを立ち上げるとその中で他ユーザーと30分限定でチャットがスタート。その30分間のチャットは保存されその後編集し、記事として公開することが出来る。これまであまり例の無かった、このプラットフォームの活用法は?運営元である株式会社 iDEAKITT 代表取締役 藤田遼平氏にお話を伺った。

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ChatCastトップページより

■インタビューコンテンツはもちろん、「仲の良さが伝わる」コンテンツも生まれている

--まずはサービスを立ち上げた経緯を教えて頂けますか。

藤田:
元々、コンテンツを通して世の中に多様性をもたらしたいと考えていました。コンテンツとは「人の体験や考え方を示しているもの」ですから、それを世の中に出して行くことが多様性に繋がるのではと。 まずはLifeCLIPSという文章に特化したSNSを立ち上げました。これは既存のSNSの、いろんな方と繋がりすぎて言いたいことが言えなくなったり、投稿も画一化してきてという状況に対して、もっといろんな人が本音を語れる場所が必要と考えた為です。 LifeCLIPSは一人での発信ですが、「会話」形式の発信も出来ないかと立ち上げたのがChatCastです。 ネットを見ていると会話系の記事が増えているなと感じていたので、「どうやって作っているんだろう?」と興味があってメディアやブロガーさんにヒアリングをしたんですね。すると「録音して書き起こしして確認して、ものすごく工数がかかっています」という声が多かったのです。それを解決出来るサービスとして立ち上げました。
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株式会社 iDEAKITT 代表取締役 藤田遼平氏

--インタビュー記事が主な想定コンテンツになりますか。

藤田:
インタビュー記事ももちろん、いわゆる雑談・身内系コンテンツも予想以上に人気だなと感じます。 これまで人気だったコンテンツ、例えばハウツー系の記事などは、分かりやすく身内感が出ないようにという編集方針のものが多かったと思うのですが、会話をしている同士の仲の良さが伝わるコンテンツも人に受け入れられやすいんだなと。よくよく考えると、例えば音楽の世界でも「バンドメンバーの仲の良さが好き」、テレビ番組でも「メンバーの仲の良さが面白い」といったことはありますよね。そういったコンテンツも今後力を入れて集めていきたいと思っています。

--確かに、バンドメンバー同士のチャットを公開しても面白そうですね。

藤田:
そうですね、他にはメディアの人が企画会議を出している様子ですとか。いわゆる「メイキング」的なところや、「アフタートーク」的なところも、使われ方のひとつになっていけばいいなと思います。

■「podcastのチャット版」という意味合いも

ーサービス立ち上げ後の反響はいかがでしょうか?

藤田:
一番多いのは「この30分という時間制限がいい」ということですね。他のチャットツールですと、どんな話をしていてもその相手とはひとつのスレッドになって終わりが無く、そのなかにトピックが混ざり合っている状態になる。ただ、ChatCastは一個のトピックに対して30分話そうよ、という区切りがあるので。この点は差別化ポイントとしてこだわっていきたい面です。

--「番組」みたいですよね。

藤田:
実はChatCastのネーミングは「podcastのチャット版」をつくりたいという意味合いも込めています。私自身もpodcastをやりたいと思ったことがあるんですが、やはり準備が大変で。例えば動画や音声でも「顔を出したくない」「声を出したくない」という方もいると思うので、もっと簡単に番組が作れるプラットフォームになれたらよいなと考えています。 また、私はラジオ的な世界観が好きなのですが、インターネットは拡散性を踏まえるとどちらかというとテレビ的な世界観になってきているかなと思うので、その中で、ラジオ的な世界観のものをネット上に作りたいとも思っていました。
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--こういう人、こういう企業に使ってほしいという想定はありますか。

藤田:
B to Cのサービスやプロダクトを出している企業が、ユーザーと距離を縮めていきたいという時には是非使って頂きたいです。一般の方も、いろんな会話型コンテンツを作って頂きたいですね。私もNYにいた頃、現地の方にインタビューするようなサイトを個人で運営していたのですが、個人で運営するにはすごく大変でしたから、様々な人がより気軽に会話コンテンツをアップしていってもらえるようになれたらいいなと思います。

--「ChatCast」発の有名人も生まれるかもしれないですよね。

藤田:
そこは是非目指したいですね。チャットのモデレートがうまい人のように、新しい職能を持った人が生まれたりしたら面白いです。

--今後の展開についてお聞かせ下さい。

藤田:
まだ詳しいことは言えないのですが、今後はチャット自体をコンテンツ化できる仕組みを考えています。現状チャットルームはどちらかというとコンテンツ制作過程という位置付けで、読者は公開された後にコンテンツに触れるということが多いのですが、チャット自体をライブで配信するというラジオのような世界観です。これにより今まで以上に会話型コンテンツの幅が広まると考えております。

ここまでは藤田氏にお話を伺ってきたが、折角の「ChatCast」の使い方を探るインタビュー。別日に「ChatCast」上でも追加でインタビューを実施することにした。テーマは、藤田氏がニューヨークに住んでいた頃のお話。現地での生活の中では、いくつか現在のサービス立ち上げの発想の元になる経験がいくつかあったそうだ。

以上「ChatCast」を使った"追加取材"の模様もお届けした。まさにオンライン上の「番組」を気軽に作れるプラットフォーム。様々な活用方法がありそうだ。

取材・文:市來孝人

SENSORS Managing Editor
PR会社勤務ののち、かねてより旅行でよく訪れていたロサンゼルスに在住。帰国後、福岡やシンガポールのラジオDJ、東京でのMC・ナレーター、ライターとして等の活動を経てメディアプランナーとして活動中。また、タレント・企業トップなど個人に特化したPR・ブランディングにも携わっている。

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