本業の傍ら、あえて"ヘタウマ"な作品を生み出す「北千住デザイン」の活動

2016.03.29 14:30

昨今アメリカを中心に盛り上がりを見せている、クリエイターが集い、自らの作品をデモンストレーションする「Demo Day」カルチャー。2015年12月、このカルチャーを日本でも盛り上げ、クリエイターの発表の場をつくるべく「DemoDay.Tokyo」の"#0"が開催されました。

この「DemoDay.Tokyo」の2回目の開催となる"#1"は、4月17日(日)渋谷のdots.にて開催予定。開催を控え、こちらの記事では"#0"に登壇したクリエイターに、開発したプロダクトと、その開発の裏側にある想いをお届けし、日本のものづくりシーンと「Demo Day」カルチャーの今をお伝えします。
今回ご紹介するのは「プログラミングで(クソ)アニメーションを作ろう」というテーマでのプレゼンテーションを実施した「北千住デザイン」渡邊敬之さん。本業で広告の業務に携わる傍ら、プログラミングを駆使しあえて"ヘタウマ"なアニメーションを作る活動をしています。その理由とは?

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​DemoDay.Tokyo #0に登壇中の渡邊敬之さん/Photo:Web Designing 合田和弘

--まず、「北千住デザイン」名義で制作されている作品の魅力をお聞かせください。

渡邊:
大きな企業の広告の仕事をよくするんですが、当然ながら綺麗に作らなきゃいけなかったり、ちゃんと動作しなきゃいけなかったりで、膨大な時間がかかります。そのような優等生的な表現の枠の中で、インパクトやオリジナリティを持ったものをつくり続けることは、僕の能力では難しいように思えました。一方、ネット上の自主的に作った作品が心を打つことがあります。それらは暴力的で完成度が低いこともあるけれど、仕事では絶対に出せないような狂気や魅力がありました。アウトサイダーアートの良さとか、ガロ系漫画のヘタウマ的な良さに近いかもしれません。世の中には映画やらテレビ番組やらゲームやら、ちゃんとしたものが多すぎて、それはそれで素晴らしいのですが、そこからあふれてしまっている表現があるのではないかと思うようになりました。
僕は、これまでプログラミングを使ってモーショングラフィックスやゲームみたいなものを作ってきていて、それらとヘタウマ的なものを組み合わせてみたら、自分の中でとても新鮮で作品を制作するようになりました。
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http://kitasenjudesign.com上で公開している作品

--一番最初につくられた作品、または、お気に入りの自作をお教えいただけますか?

渡邊:
北千住の街の中に自分の顔を登場させ、超・歪ませた作品です。歪ませ方がいい感じでできたので気に入ってます。自分の技術力をすべてをぶちこんでいます。

--日頃の業務もお忙しい中で、こういったご自身の活動をすることで及ぼす良い面はございますか?

渡邊:
DemoDayもそうですし、VJのイベントに誘っていただいたり、雑誌に出してもらったりと、お声がけを頂くようになりました。

--アニメーションをつくるために、どのような技術を使っているか、ご紹介いただけますか?

渡邊:
オープンソースのThreejsというライブラリを使い、ブラウザで動く3D(WebGL)の作品を作っています。3DCGといったら、専用のソフトや専門知識と思われるかもしれませんが、このライブラリを使えばエディタとブラウザとちょっとしたプログラミングスキルがあれば手軽にCG表現が作ることができ、2Dよりも簡単にクオリティを高められます。
このデジタル映像技術の代表っぽい3DCGと、どうでもいいもの(できるだけCGと関係なさそうなものがいい)を組み合わせたとき、その両者の距離感次第で面白いものができる気がします。

--プログラミングでアニメーションをつくることをさらにレベルアップしていくために、渡邊さんがいま注目されている技術などはありますでしょうか?

渡邊:
最近盛り上がっているVRにしろ3Dプリンタにしろ、CG技術なのでその周辺のものを基礎から勉強したいと思っています。

--DemoDay.Tokyoの0回に参加しての感想はいかがでしたか?

渡邊:
物作りが好きなので、いろんな人が作ったものを見られて面白かったです。好きな物を突き詰めていく良さや強さを感じて刺激になりました。ぜひ続けてほしい!

--最後に、ほかのデモをご覧になって、印象的!または、コラボできたら面白そう!と思ったスピーカーがいらっしゃった ら教えてください。

渡邊:
金森さんの発表が素敵でした。作品としても体験としても素晴らしい!と思いました。普段、デジタルの作品ばかり作っているので、物理的なプロダクトに憧れがあります。

4月17日(日)渋谷のdots.にて開催予定のDemoDay.Tokyo#1を控え、#0の登壇者による個性的な作品とその開発の裏側にある想いを定期的に掲載予定です。乞うご期待下さい。

DemoDay.Tokyo

昨今アメリカを中心に盛り上がりを見せている、クリエイターが集い、自らの作品をデモンストレーションする「Demo Day」カルチャー。このカルチャーを日本でも盛り上げ、クリエイターの発表の場をつくるべく開催。2015年12月に初回となる"#0"が開催され、2016年"#1"を開催予定。詳しくは公式サイトまで。

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