Dragon Ash、UNISON SQUARE GARDEN出演"超絶臨場感VRライブ"制作裏話インタビュー

2016.12.08 11:00

YouTubeの最新技術である360°の映像と空間音声を用いて"あなたのためだけ"の熱いパフォーマンスを楽しめる『LIVE for YOU』。高精細カメラを用いてDragon AshとUNISON SQUARE GARDENの"超絶臨場感VRライブ"が楽しめる仕組みだ。

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Dragon Ashの"超絶臨場感VR"撮影風景

■Dragon Ash「出来上がりが激楽しみ」

"超絶臨場感VRライブ"と称してDragon AshやUNISON SQUARE GARDENが参加する『LIVE for YOU』はドコモの新製品プロモーションの一貫で作られた。企画制作を担当するクリエイティブチームは「猿人 ENJIN Inc.」。 当記事ではアーティスト自身の声と、猿人クリエイティブ・ディレクターの野村志郎氏に制作の裏側を掘り下げる。

さて、アーティスト自身は"超絶臨場感ライブ"のVR映像、音響の撮影にどのような感想を持ったのか?

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Dragon Ashの"超絶臨場感VR"撮影風景、360°カメラセットとともに

Dragon Ashのボーカル、ギタリストのKjこと降谷建志氏は「出来上がりが激楽しみ」であるそうだ。
「自分たちの力だけでは実現できない企画なので、参加できて光栄です。音楽業界において、導入されて間もないVR撮影を、激しめのロックバンドでやらせてもらえたということもすごく嬉しいです。自分たちの想像力や感性が及ばない領域のものなので、出来上がりが激楽しみです」(Kj)

Dragon Ashにベーシストとして参加しているKenKenこと金子賢輔氏は普段からVRを楽しんでいるそうだが、今回の体験に期待を寄せている。
「普段からVRをやっているので、自分のMVがVRで撮れるなんて本当に嬉しいです。自分たちだけではできない最新の技術だし、準備も編集もすごく時間がかかるものだと思いますが、全身全霊を込めてやらせていただきました。プレイバックを今回はほとんどしていないし、距離感も普通のカメラとは違う。普通のMVだったら自分にカメラが向いていない時はちょっと休めたりもするけど、これは全部撮られているから、常にぐわーーーっとやるというのはすごく独特な撮影ですごく楽しかったです。めちゃくちゃ楽しみ、早く見たいです」(KenKen)

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超絶臨場感VR『LIVE for YOU』参加アーティストDragon Ash

■UNISON SQUARE GARDEN 「360°カメラ初体験」

もう一組の参加アーティストUNISON SQUARE GARDENのボーカル、ギタリストの斎藤宏介氏は撮影後の感想を以下のように述べた。
「360°カメラで撮るのは初めてだったのですが、広い空間の中で、3人それぞれがどういうふうに動いているのかが全部切り取られているんだろうな...と、新しい感じでした。360°カメラは距離がでやすいということで、いつものカメラとは距離感も違いました。カメラにがーっと向かっていくというパフォーマンスは普段はやらないんですけど、今回やってみて楽しかったです。どんな完成図になるのかいまだにわからないので、すごく楽しみです」

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超絶臨場感VR撮影中のUNISON SQUARE GARDEN。激しいライブセッションをVRで味わえそうだ。

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超絶臨場感VR撮影レンズ越しのUNISON SQUARE GARDEN斎藤宏介

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超絶臨場感VR『LIVE for YOU』参加アーティストUNISON SQUARE GARDEN

■クリエイティブ・ディレクターに制作裏側を聞く

さて、アーティストも出来上がりを楽しみにする『LIVE for YOU』を企画・制作する上でクリエイティブ・ディレクターが気をつけたことはなんなのか?ここからは猿人野村志郎氏に制作裏側をインタビューする。

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"超絶臨場感VRライブ"『LIVE for YOU』を手掛けた猿人野村志郎氏

--360°映像×360°音響を使うとVR体験はどのように進化するのか?

野村:
今回目指したのは実写による360°映像の"超絶臨場感"です。 音楽のVRライブ映像を体験できるのですが、アーティストの息づかいを感じるほどの距離感でパフォーマンスを楽しむことができます。今年の4月にYouTubeが360°の映像と空間音声に対応しました。それによって、映像だけでなく音声も臨場感を高める要素として活用することができるようになりました。

今年は、プレステVRやオキュラスなどVRデバイスが各社から一斉に発売され、まさにVR元年といえると思います。CGにおけるVR表現はゲームを中心に非常に質の高いものが出揃いつつありますが、実写のVRに関しては、CGに比べてまだ解像度が低く見えてしまったり、全方位で写り込んでしまう事からカメラを動かすことが困難だったり、360°のレンズやカメラ等の撮影機材自体が発展途上であったりと、表現そのものを突き詰める前段階の課題が多くあると感じています。

そのような背景もあり、今回は日本で初となるモーションカメラを駆使した、360°映像×空間音声のミュージックビデオの制作にチャレンジをしています。

採用した360°カメラセットはBlackmagic Production Camera とEntaniya Fisheye 250 MFTです。それらを4台組み合わせることで4K高品位クオリティの360°映像を実現できるのと、2Dの映像のようにフィルムトーンのカラコレ(色調調整)を施すことができます。 更にモーションコントロール機材マイロを組み合わせることによって、360°映像でありながら縦横無尽なカメラワークを実現することができるようになりました。映像の後ろを振り返るとクレーンや機材やスタッフ等が写り込んでいるのですが、そこを含めて「超絶臨場感」のライブ体験の要素として捉えています。
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『LIVE for YOU』撮影に使われた360°カメラセットのBlackmagic Production Camera とEntaniya Fisheye 250 MFT

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『LIVE for YOU』モーションコントロール機材マイロ

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『LIVE for YOU』モーションコントロール機材マイロとカメラ

--参加するアーティストにはどのようなディレクションをされたのでしょうか?

野村:
最も気を使ったのはカメラとの距離感です。通常のカメラよりも距離感が出てしまうので2メート以上離れるとかなり遠く感じてしまいます。アーティストの方には出来る限りギリギリまで寄ってパフォーマンスをして頂くようにお願いしました。 また、今回はカメラがダイナミックに動く演出をしているので、その動きに合わせて大まかな段取りは事前に詰めています。ただし、それ以外のところではいつものライブステージのように 自由にアグレッシブにパフォーマンスをして頂けるように、出来る限り動きの制約は設けないようにディレクションをしています。 もうひとつ、視聴者のアイレベル(視点の高さ)にも注意しました。高すぎてもリアリティが感じにくくなるし低すぎても同様の問題が生じるので今回は、椅子に座ってその場にいるかのような視点を意識しつつ、流れの中で縦横無尽に視点が動き回るようになっています。

--最後に、この『LIVE for YOU』を楽しむにはどうしたら良いのでしょうか?

野村:
12/15(木)~25日(日)まで、東京スカイツリータウンのソラマチひろばで『LIVE for YOU』の体験イベントを実施します。そこでは、イベント会場では、最新 Android搭載スマホ、VR専用チェアーなど、「超絶臨場感」に溢れるVRライブを体験するために最適な環境を用意してお待ちしています。 この場に来られない方は、12/15(木)から「LIVE for YOU」WEBサイトでも動画を見ることができるので、是非ご覧いただければと思います。

企画制作陣のこだわり満載で、参加アーティスト自身も興奮する"超絶臨場感VR体験"。VR元年と言われる2016年の締めくくりに体験してみるのはどうだろうか?

詳細はこちら→『LIVE for YOU』
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ライター:西村真里子

SENSORS.jp 編集長 国際基督教大学(ICU)卒。エンジニアとしてキャリアをスタートし、その後外資系企業のフィールドマーケティングマネージャー、デジタルクリエイティブ会社のプロデューサーを経て2014年株式会社HEART CATCH設立。 テクノロジー×デザイン×マーケティングを強みにプロデュース業や編集、ベンチャー向けのメンターを行う。Mistletoe株式会社フェロー。

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