累計再生数約250万インフルエンサー・桃谷ふじ流「シェアされる動画」のつくり方

2016.06.10 12:30

SNS全盛の時代において、「シェアされる」という視点がコンテンツにおいて重要になりつつある。では「シェアされる」ためにはどうすれば良いのか。今回は累計再生数約250万(6月9日時点)・海外ユーザーからの閲覧も多いインフルエンサー・桃谷ふじにお話を伺った。
【6/12(日)2:25~[土曜深夜]の放送でも、制作の舞台裏を紹介!】

【関連記事】
LINE谷口マサトが語る「シェアされるネットコンテンツ」作りの極意
「笑うメディアCuRAZY」流・シェアされる動画の撮影・編集テクニック3か条

fuji_momoya.png

普段YouTubeを舞台に『Japanese girls React To〜』シリーズや『わがはいはヌコ!』といった動画をアップしている桃谷ふじ。「シェアされる」コンテンツの条件として浮かび上がったのは、「逆輸入」「個性」というキーワード。そして新潮流である「リアクト動画」とは?

■ターゲットはよりマスへ、逆輸入的発想

桃谷:
まずシェアされるために着目したのはターゲットの設定です。日本語の使用人口1億3000万に対し、英語使用人口は17億とも20億とも言われていますので、英語圏の方に響くコンテンツ作りに着目しました。英語のハッシュタグを使用することもそこを意識しています。
すなわち、最初に日本ではなく、母体数の多い海外へ最初にアプローチし、日本へ逆輸入されることをイメージしています。 では、海外でシェアされるためにはどうするのか?ポイントは世界的トレンドワードです。私の場合は、トランプ氏のものまねメイクのコンテンツを制作しました。今年の11月に大統領選が行われますよね。11月まで長らく視聴されることを意識して、今年の1月26日に公開しました。
海外で何が流行りそうか?常にアンテナを張っています。そのためにGoogleトレンドや、YouTubeの人気動画ランキングのチェックは欠かせません。

■ 海外の新潮流! リアクト動画とは?

桃谷:
動画コンテンツの海外最新トレンドとして、リアクト動画というものがあります。リアクト動画はその名の通り、元の映像に対して、反応を示した様子を撮影した動画です。これがなぜシェアされるのか?例えばスウェーデンの世界的に有名なインフルエンサー、PEWDIEPIE(ピューディパイ)さんの動画に対するリアクト動画を見てみてください。
桃谷:
日本の普通の女性がヒューディパイさんの動画を見て、どういう反応をするのか?ヒューディパイさんってイケメンなの?ヒューディパイさんの動画って奇妙なの?それとも笑うの?などが視聴者側から見て、気になるような素のリアクションをしているんですね。これがリアクト動画のポイントで、視聴者と一緒に見ている感覚になれる点が、人気の理由だと考えています。
欧米圏の人以外には伝わりづらい内容で知られるヒューディパイさんのコンテンツを日本人がリアクションしたという珍しさを生かして、より多くの人に受け入れられる内容になっているのです。
SENSORSの過去取材プロダクトを題材に、リアクト動画にチャレンジ

■ ハッシュタグに投稿タイミング、見逃せないポスト法

桃谷:
また、ハッシュタグの付け方も非常に重要な要素です。例えば#kawaiiであったり#japaneseや#girlsが代表的です。そういったハッシュタグをつけることで、新規ユーザーの獲得に繋がります。
そして最後にポストするタイミング。ベストは土曜日の24時なんです。というのも、-12時間の時差が英語圏と日本ではあるため、日本人のユーザーに対してはお休み前の夜更かし中の方に届けることができますし、英語圏のユーザーに対しては休日のお昼の時間帯でゆっくり映像を見られる方に届けることができます。

■もし、どんな動画も作っていいと言われたら...

--仮に今、世界中でどこでもいくらでも使っていいと言われた場合、どういったコンテンツを作りたいですか?

桃谷:
例えばなんでも「切ってみる」「壊してみる」といった、視聴者の国籍や年齢・性別を問わないシンプルなテーマはシェアされやすいと思います。しかし一番作りたいのは、私のことを知らない人や場所を転々と旅し、各場所でアクションを起こす動画です。私を知ってもらうきっかけにもつながりますし、様々な人や場所との交流でまた新たなアイディアが生まれ、より面白いと感じてもらえる動画が作れると思っています。

--今後の目標をお聞かせください。

桃谷:
様々なことに挑戦したいと思っています。例えばリアクト動画は本家の動画ありきなので、自らで発信すること、特に自分は描くことが好きなので、描くことを通じて、コンテンツを作っていきたいと思います。 そしてゆくゆくは、自分がリアクト動画の対象になるようなオリジナルコンテンツをもっと増やし続けたいです。

【担当ディレクター・岡田 取材後記】
最初に会ったとき、すごく可愛らしくて、女の子らしくて、うらやましい!と思いました。しかしお話頂いたのは、動画発信の海外戦略。そのギャップに、まず、やられました。
英語圏に向けた戦略も「なるほど」と思うことばかり。何時に、どこの州で多く視聴されているか、などの分析も徹底されていて「これがWeb動画業界のプロフェッショナルか」と感じました。
また、撮影場所は自宅ということも驚きでした。自分さえいれば、撮影・出演・動画の投稿までできてしまうんだ、というオールラウンダーぶりです。
桃谷さんは自分の良さ・強みを最大限に動画に落とし込んでいます。
・「日本の女の子」を代表するような可愛らしいルックスと、上品な仕草。
・世界的なトレンドを、動画の「企画」として取り入れられる。(ドナルド・トランプさんのモノマネメイクや、ズートピアの擬人化ドローイング?など)
・これらができる実力と、人脈を持っていること。桃谷さんの絵は本当に上手です!彼女も「一芸に秀でてると、注目されやすい」とおっしゃっていました。

文:岡本孔佑

フリーライター。慶應義塾大学文学部4年在籍。編集者を志し、複数の媒体で執筆、編集を経験。「ファッション」、「テクノロジー」にアンテナを張っています。
Facebook:www.facebook.com/kohsuke.okamot

聞き手:岡田麻里奈

SENSORS ディレクター。日本大学芸術学部 放送学科 テレビ制作専攻卒。大学時代は映像を作り続ける傍ら塾講師としての経験も。「ZIP!」や各種特番の担当を経て現在に至る。「あなたの熱い想いを皆様へ」をモットーに、取材ではしつこいくらい...いや、仲良くなれてしまうくらい、真意に迫ります。

最新記事