総再生数2億3千万回・現役大学生YouTuber「水溜りボンド」に聞く ウケる動画の作り方とは

2016.06.16 11:30

2015年1月にYouTuberとして動画の投稿を開始し、わずか1年半でチャンネル登録者数が65万人という人気YouTuberに成長した水溜りボンド。 普通の大学生の二人がなぜ過去に類を見ないほどの短期間でこれほどまで注目を集め、人気を誇っているのか。 1年半毎日欠かさず20時に動画を投稿し続ける彼らに、ウケる動画づくりの秘訣を聞き出した。

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■沢山の人に知ってもらいたいという思いで始めたYouTube

お笑いサークルに所属していた水溜りボンドは、テレビのコント番組の予選にも出場。 3000組から300組まで残った経歴もある。しかし、300組から70組まで絞る予選の際、沢山のプロの芸人の凄さを知ったと同時に自分たちのライブにわざわざ足を運んでくれる友人の大切さと少なさを実感する。 この経験からもっと沢山の人に自分たちの活動を見てもらいたいという思いが強まり、YouTuberとして活動することを決めたという。

--どうして沢山の人に知ってもらおうと考えた時に、YouTuberという手段を選んだのでしょうか?

カンタ:
たくさんの人がお笑いを何で見てるかと考えた時に、それはYouTubeでした。 僕は生でライブを見る楽しさを知っているけれど、そう簡単に劇場に足を運べない人はたくさんいます。 そんな人たちに自分たちの存在を知ってもらうきっかけを、YouTubeで作りたいと考えました。
トミー:
コンビで話し合って、自分たちがやりたいことに一番合った方法が、YouTuberになることでした。

水溜りボンド トミー

--お二人が考える、YouTubeの良さはなんでしょうか?

カンタ:
YouTubeは通学の電車の中で見れたり、友人にURLを送ったらいつか見てもらえたりします。 一方でライブは、ネタを考えて、練習して、覚えてとかなりの時間がかかるのに、本番のライブでミスをしたら終わってしまう。 それがYouTubeだと話しながら自分で編集点を作ることだってできる。 あとで動画を見返せば構成を客観的に作れるし、ミスを恐れず何度だって挑戦できるのがYouTubeの魅力の一つです。
トミー:
アップロードした一本目の動画なんて今思えばすごくクオリティも低いんですが、1日で100再生されました。 YouTubeで100再生ってすごく少ない数に聞こえるけれど、100人をライブに呼ぶことなんて当時の自分たちにはできなかったのでとても嬉しかったのを覚えています。
カンタ:
毎日配信できるのもいいところです。映画は1年近くかけて作るものとして、テレビは一週間で作るものだとします。 それに対して自分たちは一日一本必ず動画を作る。だからこそ、クオリティは少し下がってしまうかもしれないけど、とにかく量と自分ができる限りの質で勝負しようと思っています。

■最高192万再生を記録する動画づくりのコツとは

コーラの中にメントスを入れると溢れ出す、という原理を逆手にとって、メントスで作ったコップの中にコーラを入れたらどうなるか!?という新しい発想の「逆メントスコーラ企画」は再生回数192万回を記録。 視聴者にウケ、なおかつ息の長い動画づくりの秘訣についても聞いた。

--企画はどのようにして練っているんでしょうか?

トミー:
人の目を惹き付ける方法は様々だと思います。 体をはったり、流行っているものをやったり、炎上させたり。でも、僕たちにはそういうことが向いていないから、自分たちがやっていて楽しいと思えることをやるようにしています。 やっていて楽しい動画の方が、自分のこだわりが強くなって自然といい動画が完成して再生回数が伸びることにつながっているのかな、と思います。 流行りと自分たちのやりたいことが掛け合わさった時に爆発的に人気が出るなと最初に実感したのは「メントスコーラ」の企画ですね。最近だと、磁石を食べるスライムを大量に作った動画はかなりの反響がありました。
「 超巨大な磁石を食うスライムを作ったらとんでもないの出来た 」
カンタ:
タイトルやサムネイルにもこだわっています。 シンプルかつ工程や結果が気になる動画はあえて「成功!◯◯は本当にすごかった!」と結論を書く広告的な知識だったり、サムネイルという動画の表紙となる画像は毎回何パターンも作ってデザイン的に一番いいものを選んだりしています。

--YouTuberの事務所UUUMに所属されているということもあり、企業とのコラボ動画を作る時もあるかと思いますが、その際気をつけていることや工夫などはありますか?

カンタ:
まずは、見てくださっている人のことを第一に考えるようにしています。事務所に所属したからといって操り人形にはなりたくないですし、大人にやらされているってことはお金を取ったんだね!なんて思って欲しくないので笑。 だからこそ、これは最高に面白くなるなって思ったコラボ企画しか承諾しないようにしています。
トミー:
水溜りボンドの視聴者の方々にはもちろん、コラボしている企業の大人たちにも面白いって思ってもらいたいという気持ちで作っています。
カンタ:
企業とのコラボ企画がある時は、視聴者の方々により一層満足していただくために、通常毎日20時に一本動画を配信しているのを、19時に普段の動画、20時に企業とのコラボ動画を配信して一日で二本投稿をするようにしています。 ファンの方々からはマイナスは意見よりも、「二本見れてお得!」というプラスの声が多く届くので、今の所満足していただけているんじゃないかなと思っています。でもそんな日は丸一日編集で終わってしまうんですが笑。

■水溜りボンドが考えるファンの存在とは

1年半でチャンネル登録者数65万人を突破した彼らは視聴者であるファンの方々の気持ち常に考え、YouTuberとしてどのようにファンとの距離を縮めるかを日々考えている様子。 水溜りボンドがファンを逃がさないために心がけていることについても聞いてみた。

--水溜りボンドのお二人は、ファンの方々をとても大事にされている印象がありますが、ファンとのコミュニケーションで意識しているところはありますか?

カンタ:
僕らは芸能人ではないので、できるだけ近い距離で、ツイッターの返信をしたりYouTubeのコメントを返させていただいています。 僕らの活動って路上ライブみたいなものだと思うんです。 自分が知らないアーティストが路上で歌っている姿をみて、立ち止まるのってなぜって考えたら、その人の前に沢山の人が立ち止まっているからだと思います。 毎日のように固定で立ち止まってくれる人が必要になるんです。 だからこそいつも見てくださっている方に感謝したいし、そのためにも、定期的に開いているファンミーティングなどはファンとの関係を築くきっかけになっているなと実感します。

水溜りボンド カンタ

トミー:
毎日20時に更新して、調子のいい時は1時間で6万回再生されます。 自分たちの動画を毎日楽しみにしてくれている人がいるんだなっていうのを実感できる喜びはもちろん、本当にファンの方々の存在に感謝する日々です。 動画を見てくれている人の一日が、動画を見ない日よりも少しでも笑顔の多い良い一日になっていれば幸いです。

--水溜りボンドの今後の目標を教えてください。

カンタ:
これからもちょっと捻くれている人が「皆が◯◯とか見てるけど、俺は水溜りボンド知ってるぜ?」って心の中で思ってくれているくらいな存在でいたいです。 いつか溜りボンドの存在が知られて輪が広がってくれれば何よりです!
トミー:
自分たちが面白いと思うことを楽しみながらやることで、「これ興味あったけど、自分ではできないな・・・あ、水溜りボンドがやってくれてる!」って思うような企画ができるように努力していきたいです。
カンタ:
まだまだYouTuberとしての歴は浅いので、今後の課題は水溜りボンドとして個々のキャラクターを知ってもらうことです。 今は企画を見にきてくださっている方がほとんどですが、いつか僕らのキャラクターを知って、より好きになってくれる人が増えてきたら嬉しいです。

「YouTubeがいつ終わるかなんて分からない。でも、とにかく楽しいことを沢山の人に発信したい。そう思いながら毎日動画を作れるのは、人を喜ばせるのが好きだから。」と口を揃えて語る水溜りボンドのお二人。今後もYouTubeを舞台に活躍を見せてくれそうだ。

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取材・文:見﨑梨子(みさきりこ)

1993年生まれのフリーライター。青山学院大学に在籍。『SENSORS』をはじめ複数の媒体で記事の執筆・編集に携わる。DJとしての一面もあり、東京都内の様々なクラブで活動中。
Facebook:https://www.facebook.com/riko.misaki

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