笑顔でないと...扉が開かない!「幸福になる冷蔵庫」【SENSORS WONDER】

2015.10.29 19:00

今は、まだ誰にも理解されないものかもしれない。しかし、それが時に世界を動かす大きな発明になるかもしれない...そんな思いの元、学生・企業・研究者達による「不思議な」プロダクトを紹介するコーナー「SENSORS WONDER」。OAではミニコーナーなのだが、そこで紹介するプロダクトの開発の裏には、様々なストーリーが存在する。OAで紹介しきれかなかったこのストーリーをSENSORS.jpでも公開していく。

今回紹介するのは、「幸福になる冷蔵庫は」笑顔になると扉を開くことができる、つまり、笑顔でないと...開かないのだ。開発したのは、これまでもSENSORSで取り上げてきた、Augmented Human(拡張人間)のコンセプトの元様々なプロダクトを研究・開発している東京大学大学院情報学環 暦本純一教授だ。

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■日常生活の中で笑顔になる機会を作ると、もっと楽しくなる

暦本:
人間には、楽しいから笑うだけじゃなく、笑顔を作ると楽しくなるという脳の構造があります。口角をあげて、笑顔を作ってみると、それ自体が脳を活性化してポジティブにしてくれるんです。
この冷蔵庫の中には、画像解析で笑顔を認識してくれるソフトが入っているが、冷蔵庫のように毎日の生活の中で必ず向き合うものに入っていれば、自ずと毎日何度もニコニコするようになりますよね。すると、人間ってもっとハッピーになるんじゃないかなという研究です。
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この冷蔵庫には、独自に開発した「ハピネスカウンター」を内蔵。ハピネスカウンターが笑顔を認識することでドアが開く。仕組みは、カメラによって表情を画像認識し、笑顔を検出するとシャッターが下りるというもの。

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暦本:
例えば洗面台にあれば、朝ムスっとしたままじゃなくニコっとしてから歯を磨いて一日がスタート出来ますし、会議室の入口にあれば、必ずみんなニコっとしてから入るので会議が活性化したり、といったことが出来ると思います。

■SENSORS ディレクター兼アシスタントプロデューサー・岡田麻里奈の視点

デジカメが笑顔を認識してシャッターがおりるという機能が有名ですが、写真を撮る=笑顔になる...これはある程度普通のこと。
しかし「幸福になる冷蔵庫」は、冷蔵庫を開けるというとりわけ笑顔が必要ではないシーンでも、笑顔が必要になる。何気ない生活シーンに笑顔をプラス、というのが素晴らしいアイデアだなと思いました。本当に素敵な技術で、早く世界中の家電など日常生活に普及してほしいですね。
笑顔は、人を和ませ安心させる魔法のようなものなので。

暦本先生がお話されていた「幸せだから笑顔になるだけでなく、笑顔になると幸せになれる」という言葉が美しくて素敵で大好きになりました。
テクノロジーで人は幸せになれるのか、という議論をよく見かけますが、この冷蔵庫は間違いなく人を幸せにできるでしょう。

企画:岡田麻里奈

SENSORS ディレクター兼アシスタントプロデューサー。日本大学芸術学部 放送学科 テレビ制作専攻卒。大学時代は映像を作り続ける傍ら塾講師としての経験も。「ZIP!」や各種特番の担当を経て現在に至る。「あなたの熱い想いを皆様へ」をモットーに、取材ではしつこいくらい...いや、仲良くなれてしまうくらい、真意に迫ります。

構成:市來孝人

SENSORS WEBエディター
PR会社勤務ののち、かねてより旅行でよく訪れていたロサンゼルスに在住。帰国後、福岡やシンガポールのラジオDJ、東京でのMC・ナレーター、ライターとして等の活動を経てメディアプランナーとして活動中。また、タレント・企業トップなど個人に特化したPR・ブランディングにも携わっている。

Twitter:@takato_ichiki
Instagram:@takatoichiki

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