THE YELLOW MONKEYに聞く"再集結"後--ライブでの変化とこれからの活動

2016.10.28 12:15

日本テレビとHuluがお届けする"地上波では不可能なロックで骨太な"ライブ番組「TOKYO BEAT FLICK」。厳選された最強のセットリストでお送りするこの番組の初回(12月31日まで、Huluにて配信中)にはTHE YELLOW MONKEYが登場した。

吉井和哉(以下「L」)、菊地英昭(以下「E」)、廣瀬洋一(以下「H」)、菊地英二(以下「A」)の4人からなる、THE YELLOW MONKEY。1992年のメジャーデビュー以来、精力的にライブ活動を行い、数々のヒット曲を飛ばしてきた彼らは2001年に活動休止・2004年に解散を発表。その後今年2016年、再集結し全国ツアー「THE YELLOW MONKEY SUPER JAPAN TOUR 2016」を5月から9月にかけて実施。 「TOKYO BEAT FLICK」収録の感想や、久々の全国ツアーで感じたメンバー同士の変化を語ってもらった。

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■昔ライブに行くお金がなかったけど、今は大人にという人も--ファン層の変化

--「TOKYO BEAT FLICK」収録を終えてみての感想はいかがですか?

H:
楽しかった。あっという間だったよね。ツアーで長いセットリストに慣れちゃってるから。
A:
お客さんが男性ばかりというのは特殊な空間で。今までそういうところでやったことがなかったので。
L:
僕らを意識したシャツを着たり髪型をした人がいっぱいいたりして、嬉しかったよね。

--近年、ファン層の変化はありますか?

E:
昔に比べると男性が増えている気がします。
H:
それと同時に新しいファンというか、追体験でDVDでしか見たことなかった若いファンが初めてツアーで観てくれているというパターンが多く、年齢層も幅広いと思います。親子連れの人もいて、ステージから見ていても微笑ましいし、嬉しいですね。おばあちゃんとも一緒に来てくれているような人もいて。
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L:
学生時代に大ファンで、でもライブに行くお金が(当時)なかったし...という人たちが今ちょうど35くらいになって、結構世の中で出世しているんですよね。その人たちがもの凄く俺らを応援してくれるのを感じるよね。レストランで食事しているとシェフが来て「大ファンです、これサービスです」というようなことが、しょっちゅうある。
E:
だいたい街で声掛けてくるのは男性で、そういう人たちだよね。

--「TOKYO BEAT FLICK」はPCからもモバイルからも観ることが出来る番組。これからこういう試みが広がっていくことについてはいかがですか?

E:
身近になっていいんじゃないですかね。だってこれだけのライブが手元の端末で見れるわけですから。自分たちは馴染みがないけれど、そこに馴染んでいかなければいけないのかなとも思います。
L:
我々は年齢も60に向かうので、スマホだと画面は小さくていいかもしれないですね。しわとか(見えなくて)ね(笑)。

--ヒーセ(廣瀬洋一)さんはSNSの活動も積極的ですよね。

L:
マメなんですよ、しょっちゅう自撮りしていて、女子高生みたい。
H:
始めたら楽しくなってきて、期待に応えたいとも思うようになり。自分発信の言葉や写真を共有したいなと。
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--最近「いいね!」が多かったのはどんな投稿ですか?

H:
熊本でフリーライブをやった時にくまモンが来てくれたのはいいねが多かったですね。実は僕らとレーベルメイトなんですよ。

--みなさんはSNSやネットについてはいかがですか?

A:
あんまりやらないかな...。
L:
僕は楽器のネット見るくらいかな。動画(などの重いコンテンツを)見るのが怖いんですよね、世代的に。

■「パンドラ」を観て浄化された-再結成の経緯

--再結成の経緯についても、改めて聞かせて頂けますか?

L:
解散した後もよく飲んでいたし、ヒーセ(廣瀬洋一)の家なんてしょっちゅう遊びに行っていたし、(菊地英昭と菊地英二の)2人は兄弟だし。だから絆は感じていて。いつか「やりたい」「やってはいけない」という自問はありながらソロ活動をしていました。2013年に僕らの過酷だったツアーの映画「パンドラ ザ・イエロー・モンキー PUNCH DRUNKARD TOUR THE MOVIE」(1998年4月〜1999年3月、計113本のライブを行った一年間のドキュメンタリー)が公開され、見たくなかったシーンを見て浄化され、改めてバンドって大切な存在だなと感じていたときにちょうどロンドンに行って、THE ROLLING STONESの50周年ライブをハイドパークで観たんです。この時に「バンドは宝だな」と思い、個々人にメールをして「もう一度やってください」「すいませんでした!」「すいませんでした!」「すいませんでした!」って。
一同:
「JAM」の歌詞?(笑)

--それで皆さんは?

E:
2つ返事で。
L:
再結成の発表は1月8日。デビッド・ボウイの訃報が10日。僕にとってデビッド・ボウイは神で、彼がいたからこそ自分も歌が歌えるのかなと思っちゃったので...。いわばイエモン結成のきっかけの人が今年亡くなるとは「どういう事だよ?」とショックだったけど、日本風に言うならば「見守っていてくれている」のかなとも思って、そのDNAを継承してやっていきたいと改めて感じましたね。

--久しぶりのツアーで「変わった」と思ったことはありますか?

E:
演奏中はドラムのアニー(菊地英二)に集まる回数が増えました。それはバンドの皆が集まって演奏していると感じたいということだと思うんですけど、昔はそんなことしないで自分たちは自分たちで走りだしたりしていたんですが...最近は集まって演奏することが多くなっていますね。
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A:
演奏の距離感が近くなっているというのは、心の距離も近くなっていることだと思うんですよね。昔はお客さんの方を見て演奏していた印象があるんですけど、今はメンバーと会話しながらやっている感じが常にあるので。昔は若気の至りか、その感じは薄かったと思うんだけど、今は本当に、「ヒーセ今、ロビン叫んだいけー!」みたいな、心の対話みたいなものが出来ている感じがしますね。今演奏している時、すごく楽しいんですよ。ライブで"会話"している感じがすごく楽しいですよね。

--ライブと言えば、最近「鼻呼吸」についての話もよく出てきますが...

L:
よくご存じで。
H:
ツアーを控えて体を鍛えるにあたり、ジムでトレーナーに色々聞いていたら、呼吸法が口ばっかりだと乱れる・鼻で呼吸すると楽だし、クールになると教えてもらったんです。バンドでもそういう風にしてみようと思ったら、うまくいくということにいまさら気づくという。あと腹筋があると、ここ一番で締まりますね。リズムや音程をキープするときに演奏がタイトになる。
L:
20世紀はたばこも酒も尋常じゃなかった。それが僕らの世代のロックの美学だったし、当たり前だったんですよね。ただ21世紀は変わっていくと思うし。もくもくしているよりは、酸素を吸っている方がクリエイティブだなと。散々悪さしてきたTHE ROLLING STONESが今あんなにクリーンで、でも最高でいるから。ポール(・マッカートニー)やストーンズが身をもってチャレンジしている。あんなお手本見せられたら、まだまだですよ。

--再集結後にリリースされた楽曲についての想いはいかがですか?

L:
「ALRIGHT」はバンドの再集結も関わっているし、今回被災地である福島や熊本も行かせてもらいそこで歌いたいとも思っていて、やはりその地では違う響きがあったと思う。
A:
オケを録り終わってから、歌が入った完成形を(改めて)聴くんだけど、自分の気持ちとリンクしてて感動して。返信したかったけど「もう一回聴きたい!」と思って、大きな事を歌ってるな・この人の詞の才能は凄いなと再確認して。いつも、メールするのが遅れちゃうんだけど...何回も聴いてから「泣いたよ」って。

--今後の活動についても聞かせてください。

L:
まずは体を壊さない事が第一条件ですね。それがダメだと演奏できないですから。あとはバンドをやって思うのは、僕はこの4人の中で歌うために生まれてきたと思うので、それを死ぬまで全うしたいということ。これは自分に与えられた宝ものなので。それが続けられたら、曲が例えへぼくても、演奏で素晴らしくなるので。このバンドは。

--もう解散はないですよね...?

L:
ないです!あるわけないじゃないですか。死んでも解散しません!
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--最後に一言ずつ、ファンの方にメッセージをお願いします。

H:
ロックバンドで最高の瞬間は、いい曲作っていいライブをやることだと思っているので、これからもずっと続けていきたいと思っています。皆さんこれからもよろしくお願いします。
L:
早くアルバムも作ってみたいですし、色々な試みもしていきたいので、引き続きよろしくお願いします。
A:
色んな配信とかは僕らはそんなに得意ではないですが、こうやって色んな人に(配信なども通して)見てもらいたいし知ってもらいたいです。ただ、バンドの醍醐味はライブだと思うので、こうした番組で知ってもらって、ライブに来てもらってイエモンの最強のライブを見てもらって仲良くなってもらうのが僕の理想です。体に気をつけながら常にきちっとしたライブを提示していきたいです。それをやるために、新曲作りもして行きたいのでよろしくお願いします。
E:
4人が再び集まって一緒にやってることは奇跡に近いし、凄く素敵なことだと思うので。この4人が作る唯一無二のサウンドを大切にしつつ、これからも平均年齢50.5歳、輝けるおじさんで居続けながらいい音楽をやっていきたいと思います。

「TOKYO BEAT FLICK」THE YELLOW MONKEY登場回はHuluにて(http://www.hulu.jp/tokyo-beat-flick)12月31日まで配信中。好きなメンバーだけのライブ映像を縦画面でずっと楽しめるバージョンも配信。是非彼らの円熟味を増したパフォーマンスを堪能してほしい。

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