初開催・ダンスミュージックの国際カンファレンス「TOKYO DANCE MUSIC EVENT」の楽しみ方

2016.11.22 16:15

2016年12月1日〜3日の3日間、東京・渋谷の複数会場で開催される日本初のダンスミュージックの国際カンファレンス&イベント「TOKYO DANCE MUSIC EVENT」。このイベントの開催の狙いや楽しみ方について、主催チームに聞いた。

今回お話を伺ったのは、株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント コーポレートビジネスマーケティンググループマーケティングオフィス Lauren Rose Kocher(コーカー ローレン ローズ)氏、株式会社ソニー・ミュージックパブリッシング シンクロ・ライセンス部シンクロ課 兼 インターナショナル部 倉本博史氏、株式会社ソニー・ミュージックコミュニケーションズ マーチャンダイジングカンパニーマーケティング部企画課 兼 プランニング営業部 柳井功治氏だ。

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■ライブ・カンファレンス・楽曲制作の3つのパートで構成

「TOKYO DANCE MUSIC EVENT」はカンファレンス(国際会議)、セッションズ(音楽制作)、ライブ(音楽パフォーマンス)の3つのパートで構成。「渋谷ヒカリエ ヒカリエホール ホール A」「レッドブル・スタジオ東京」「WOMB」「contact」「SOUND MUSEUM VISION」の5会場で開催される。

カンファレンス(12月1日・2日に「渋谷ヒカリエ ヒカリエホール ホール A」で開催)は、長谷部健渋谷区長、ZEEBRA、☆Taku Takahashiら、国内外のダンスミュージック界で影響力のあるパネリストが揃う。「登壇者とも自由に話し合えるスペースを作るので、カジュアルなネットワーキングが出来ます」(ローレン氏)という点が魅力だ。

セッションズ(12月1日・2日に「レッドブル・スタジオ東京」で開催)では、海外と日本のアーティストがセッションしてその場で音源を制作する様子を、リアルタイムで見る事が出来る。この取り組みから生まれる音源について「毎年残していけたら面白い」と倉本氏は語るが、その年の東京のダンスミュージックシーンを伝えていくアーカイブにもなりそうだ。また2日に行われる、イギリスのテクノ&ハウス・レーベル「TOOLROOM RECORDS」のA&Rらによるアドバイスが受けられる音楽学校「TOOLROOM ACADEMY」もアジア初開催になるそうだ。

ライブ(12月2日・3日に「渋谷ヒカリエ ヒカリエホール ホール A」「WOMB」「contact」「SOUND MUSEUM VISION」で開催)は、勢いのある日本人アーティストを世界に発信したいという思いの元、12月2日と3日の2日間・計4箇所で、Seihoやbanvoxなど国内の気鋭のDJが出演、なかでも2日に渋谷ヒカリエで実施される「TDME×BOILER ROOM」は、ストリーミング配信メディアのBOILER ROOMを通じて世界にライブ配信される。

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カンファレンス 12月1日 タイムテーブル(クリックで拡大)

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カンファレンス 12月2日 タイムテーブル(クリックで拡大)

■主催者に聞く、「TOKYO DANCE MUSIC EVENT」楽しみ方

ここからは、ローレン氏、柳井氏、倉本氏に「TOKYO DANCE MUSIC EVENT」開催に至った経緯を伺った。

倉本:
私は、会社で洋楽の著作権の取得・管理・運用業務や、楽曲の開発をする仕事をしているのですが、海外のカンファレンスに足を運ぶ中で、日本のダンスミュージックシーンを活性化させたい、アーティストをもっと世界に届けていきたいという思いがありました。2020年には東京オリンピック・パラリンピックが開催されますが、ダンスミュージックは国境のない音楽でもあるので、日本でもダンスミュージック界全体がタッグを組んで盛り上げていくような動きが出てくれば良いなと思いました。
柳井:
アムステルダムの「アムステルダム・ダンス・イベント」や、マイアミで「Ultra Music Festival」と同時開催されている「ウィンター・ミュージック・カンファレンス」など、海外ではフェスとカンファレンスがよくセットで開催されています。日本においては、ほとんどがフェスのみの開催なので、ダンスミュージックの市場を更に活性化する上で、ディスカッションやネットワーキングする場が少ないのが現状ですね。

--渋谷での開催を決めた理由はありますか?

ローレン:
渋谷は、外国人も含めて様々な人が集まるエリアで、かつクラブもWOMBやcontact、SOUND MUSEUM VISIONなどがあり、カルチャーの発信地でもありますよね。
柳井:
渋谷の街自体もこれから再開発が進んで、より世界的に注目されていく街だと思うので。

--今の日本におけるダンスミュージックの現状への課題意識についても、お聞かせ頂きたいです。

柳井:
日本におけるダンスミュージックは、ヒップホップ、テクノ、ハウスなど、ジャンルによって完全に分かれがちですが、欧米ではあらゆるジャンルがクロスオーバーしています。例えば、海外のEDMフェスに行くと、いわゆるEDMだけではなくヒップホップやロックが絶妙にブレンドされていたりなど、バラエティに富んだジャンルを一緒に楽しむことができます。日本のダンスミュージック市場がもっと大きくなるためには、様々なジャンルがクロスオーバーしていくことが必要かなと思います。
ローレン:
今、世界では音楽シーンの中でDJが大活躍していますが、日本の若いDJで海外に出ている人が少ないので、「TOKYO DANCE MUSIC EVENT」に参加してくれた海外のエージェントやレーベルの方々の目に留まるいい機会となればいいなと思います。
倉本:
日本にも世界で対等に渡り合えるDJ/アーティストが増えてきていると思うのですが、どのように海外で展開していけばいいか分からないというアーティストが多くいると思います。彼らをピックアップしていく機会にもなればいいなと思いますね。
ローレン:
最近はアメリカのビルボードのポップチャートでもダンスミュージックの影響を受けた楽曲がトップに多くランクインしています。また、ダンスミュージックは他のジャンルよりストリーミングで聴かれることが多かったり、シングルでリリースされることが多かったり、自らレーベルを立ち上げてコラボしやすい動きをするアーティストがいたり、将来の音楽ビジネスの傾向を先に見ることができるジャンルでもあります。そういった視点でもダンスミュージックを楽しんでもらいたいですね。 また、今回のTDMEはライブやパーティー、カンファレンスなどさまざまなプログラムをミックスしているので、堅い感じではなく自由な雰囲気で楽しんでもらえたらと思います。

チケットは、2日通し券、1日券、学生割引2日通し券、会場ごと、企画ごとなど、楽しみ方に応じて様々なプランがある。詳しくは公式サイトhttp://tdme.com/)より。

構成:市來孝人

SENSORS Web副編集長
PR会社勤務を経てフリーランスのWebエディター・PRプランナー・ナレーターなどとして活動中。「音楽×テクノロジー」の分野は特に関心あり。1985年生まれ。
Twitter:@takato_ichiki / Instagram:@takatoichiki

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