エキスパートに聞くInstagram活用術〜デザイナー・DJ・モデル 植野有砂 編

2015.10.15 17:00

2015年9月、ユーザー数が4億人を突破したInstagram。Twitter(3億1600万人/2015年第2Q)のユーザー数をも超えた。今年は日本での広告取り扱い開始も話題に。開設5周年(2015年10月)を迎え、企業・個人ともに活用の人数・幅が広がり、注目が集まっている。SENSORSでは、Instagram活用のエキスパートと言える方々に話を伺った。

Instagram活用術インタビュー・第二弾は、ファッションブランド「FIG&VIPER」のクリエイティブディレクター・デザイナー、DJ、モデルと多彩な活躍を見せる植野有砂さん。植野さんのInstagramは24万人以上のフォロワーを集めている。国内外のフォロワーを引きつける植野さんは、Instagramでの情報発信についてどのような考えを持っているのだろうか。聞き手は、「編集者」目線での発信を模索すべく自身でもアカウントを活用中、タレント&エディターの坪井安奈。

■昔からSNSの先駆けのようなものは全部やっていた

坪井:
Instagramを始めたきっかけはどのようなものですか?
植野:
最初は友人に教えてもらって始めたんですが、当時はユーザー数が圧倒的に少なかったですね。Twitterの連動とか、写真の加工という意味合いで使っていました。それが四年程前、海外の友達が今まで「Facebook持ってる?」って聞いてきていたのが「Instagram持ってる?」という風に聞いてくるように変わってきた時期があって「あ、今Instagram流行ってるんだ」と気づき、SNSとしてよく使うようになりましたね。
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坪井:
Instagramを使い始めた最初の段階から、海外への発信は意識されていたんですか?
植野:
外国人のユーザーが多かったので英語で投稿してみようという感じでした。
坪井:
もともと、様々なSNSは結構使われていたんですか?
植野:
そうですね、もうガラケーの時からずっと。ホームページを作ったり、ブログや日記のようなものも流行っていましたし、その他には前略プロフとか。SNSの先駆けのようなものは全部やっていました。
坪井:
当時から、自分の何かを伝えようという感覚で運用されていたんですか?
植野:
いえ、当時は高校生で仕事もまだしてなかったし、ただ交流の場という感じで、みんながナチュラルにやっていたことという意識でしたね。
坪井:
Instagramのフォロワーが24万人を超えていて、すごい人数ですよね。いつ、どんな形で増えたんでしょうか?
植野:
結構聞かれるんですけど、始めたのが早かったのでフォロワーがつきやすかったということは一つあるかなとは思います。
坪井:
気づいたら24万人いたという感じでしょうか?
植野:
そうですね、始めた当時は使っている人が日本にはあまりいなくてInstagramはファッション業界とか音楽業界の人のSNS、といった感じでした。そこからだんだんみんなが使うようになって、今は当たり前にみんなが使っているという感じかな。
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「FIG&VIPER」クリエイティブディレクター 植野有砂さん(右)、聞き手・タレント&エディター 坪井安奈(左)

■写真一枚で判断できるからこそ、ポジティブな内容を

坪井:
一般のユーザーの方も、Instagramによって自分を表現しやすくなりましたよね。
植野:
そうですね。やっぱりみんなセルフブランディングして、見せ方次第では大きな反響や仕事にもつながるかもしれないし。FIG&VIPERという私のブランドのタグを付けてくれている子の写真をみていても、本当のモデルさんのような写真を撮ってる子もいたりしますからね。投稿を人に見られることで自信もついてくると思うし、いろんなことがプラスに作用されていくんじゃないかなと思います。
坪井:
投稿する時のこだわりがあれば、教えて頂けますか。
植野:
一つ一つ丁寧に、無駄のないような投稿にはしています。またポジティブな内容しか発信しないようにしています。写真一枚で判断できる、文字が必要ないプラットフォームだからこそみんながいいねと思える写真をアップするようにしています・ 文字にするといい部分も出る一方、悪い部分も出てしまったり、写真だけで判断したり一行二行のキャプションだけで判断したりという中では、その人のことを嫌いになるということはあまりないと思います。アンチがつきづらいSNSだと思いますね。
坪井:
どういう写真の反応が特に良いですか?
植野:
世界的にフォロワーが多い子たちが口を揃えて言うのは、やはりセルフィーですね。自分のセルフィーをアップするといいねがつきやすいです。風景だったり、ライフスタイル寄りのものをアップすると、フォロワーの伸びって圧倒的に(セルフィーと比べると)低いんですよ。

■自身のブランドだけを載せるわけではない。リアルな表現を

坪井:
ご自身のブランド「FIG&VIPER」についてはいかがですか?実は、このブランドばかりを載せているというわけでもないのが意外なんです。
植野:
そうですね、自分でブランドをやっているとはいえそればかり着るわけじゃないし、なんか宣伝ぽくなるのが嫌で。ひとつのブランドだけ着る人なんていないじゃないですか。そこのリアルさを出していけたらなと思っています。会社を始めるときに、他のブランドも着るし、他のブランドも載せますというのは周囲にも話しましたね。あくまでリアルな表現をしています。
坪井:
投稿全体として、どういった世界観を発信しようという意識をお持ちなのでしょうか。
植野:
デザイナー・DJとして、ファッションや音楽の部分を発信していくことはもちろん、いろんな世界にフォロワーがいるので、「日本人の女の子はこういう感じなんだ」ということを分かってもらえたらいいなと思っています。日本らしいところで写真を撮ってみたりもしています。
坪井:
植野さんは生まれも育ちも東京ですよね。東京のどういうところを発信したいと思われていますか?
植野:
日本人ってコンサバで、礼儀正しいけど内向的といったイメージがありがちですが、そういったイメージは打破したいとは思っていますね。 海外旅行も昔と比べると安くなっていて、インターネットの力もありますし、海外の人たちが日本を知る機会は増えていきますよね。そんな中で「東京ってこんなにイケてる人たちがいるんですよ」と思ってもらえるソースになれたらいいなと思っています。
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■Instagramで生まれる海外との繋がり

坪井:
世界中にフォロワーがいるということは、投稿される時間もやはり気にされていますか?
植野:
時間は結構気にしますね。日本の朝10時頃が結構どこも起きている時間帯なので、その時間に合わせてアップしたりとか。基本は日本の起きている時間ベースでアップするようにはしていますね。
坪井:
他に何か意識していることはありますか?
植野:
英語で投稿することはマストで、あとはやはり写真にこだわることですね。適当に撮ったものはアップしないとか、逆にパーティーでは適当に撮った写真が可愛かったりするのでアップしますが、それ以外はなるべくロケハンして撮るようにはしています。
坪井:
ロケハンもされているんですね!海外のユーザーの反応は、どういった投稿だと特に多いですか?
植野:
やっぱり海外の方からは、日本らしいものにリアクションがつきやすいなと思います。ネイルとか、キャラクターものとか、面白いレストランとか。
坪井:
ネイルも"日本らしいもの"に入るんですね。
植野:
そうですね。日本はネイルが栄えている国だと思います。細やかですし。
坪井:
海外でのお仕事は増えましたか?
植野:
Instagramを始めてから、だいぶ増えました。ロンドンのカタログに出たり、撮影で香港に行ったり、観光局からのお仕事で国に呼んで頂いたり。こういったオファーも自分で対応しているので、結構頂くようになったなという実感はありますね。
坪井:
一方、他の海外のユーザーが、植野さんの服をアップされていることを見たときはどんな心境になりますか?
植野:
すごく嬉しいですね。日本でしか売ってないので、一般の方だったら日本に来てわざわざ買ってくれたんだなと思いますし。 他にもハリウッドセレブにも着てもらっていて...例えばリタ・オラの場合は雑誌の企画で会ったときにすごく気に入ってくれて、服を買っていってくれてInstagramにアップしてくれたんです。さらにリタ・オラがカーラ・デルヴィーニュと仲良くて服もあげてくれたみたいで、それを着ている様子がパパラッチされたりとか。そういうのを見ると他人事みたいな、おっきいこと過ぎて、上の空みたいになっちゃう。その商品は"Tokyo"と描かれた商品なのですが、それが日本の方からの反響もリタ・オラにあったそうで、私もダブルで嬉しいという感じでした。
坪井:
Instagramを使って世界と繋がっていく、ということですよね。
植野:
ありますね。いきなり有名な方がフォローしてくれたりとか、Instagramを通して海外の雑誌の取材があって、そこからさらに多くの方に知ってくれたりとか。 フォロワーが多いと安心されるのか、その点もプラスに働いているのかなという感じです。
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収録後、坪井安奈Instagramにて

東京をベースにしながら世界を見据える、植野さんの情報発信に対する向き合い方。今後もInstagramへの投稿を通して、世界と繋がっていく人・ブランドは増えていくだろう。
これから流行る・注目される場所に足を運んで写真を投稿することはもちろん、そこでの写真をどういう構図にするか、その写真にどんなハッシュタグをつけるか...様々な工夫をしながら、Instagramへの投稿を楽しんでみてはいかがだろうか。

聞き手:坪井安奈

タレント&エディター / SENSORS Fashion Editor
学生時代はNYでの出版社インターンを経験。新卒で小学館に入社後、ゲーム会社・グラニにてIT業界誌『グラスタ』編集長。編集者としての活躍のみならず、番組やイベントMC、映画やMV出演等のタレント活動を行う。SENSORSでは" Fashion Editor"として「ファッション×テクノロジー」の現場を取材。
Twitter:@anchuuuuuuu
Instagram:@tsuboianna

構成:市來孝人

SENSORS WEBエディター
PR会社勤務ののち、かねてより旅行でよく訪れていたロサンゼルスに在住。帰国後、福岡やシンガポールのラジオDJ、東京でのMC・ナレーター、ライターとして等の活動を経てメディアプランナーとして活動中。また、タレント・企業トップなど個人に特化したPR・ブランディングにも携わっている。

Twitter:@takato_ichiki
Instagram:@travelling_la

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