【Underworld×VR】渋谷PARCOで行われた"近未来"の音楽体験

2016.03.16 13:00

"VR元年"とも呼ばれる2016年。いよいよコンシューマー向けVRヘッドマウントディスプレイ「Oculus Rift」が近づき、さらに今秋には、プレイステーション4用の「PlayStation VR」の発売も予定され、ますます盛り上がりをみせている。
そんな中、現在発売中のスマホを装着させるVR ヘッドマウントディスプレイ「Gear VR」を使って、テクノ界...いや音楽界のリビングレジェンド・Underworldの緊急来日LIVEをライブストリーミングしながら360度映像体験するという試みが渋谷PARCOで行われた。これまで見たことがない"近未来型LIVE空間"を体験取材!

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Underworldスペシャルライブ VR体験会場の様子

2016年3月12日(土)。まだ肌寒い東京・渋谷の寒空の中、最先端のファッション&カルチャー発信基地 渋谷PARCOへ...
そこで開催されていたのは、サブカル好きにとってバイブル的な青春映画「Trainspotting」のアートワークなどを手がけている、世界的に活躍するイギリスのデザイン集団「TOMATO」の結成25周年を記念したプロジェクト「THE TOMATO PROJECT 25TH ANNIVERSARY EXHIBITION "0"」。

このプロジェクトは、渋谷PARCOを中心に渋谷の街を通してデザイン集団・TOMATOのこれまでの活動やアート作品に触れることができるというもの。親日家であり、作品にも日本文化の影響を強く受けているというTOMATOのメンバーは来日した際の拠点として渋谷に滞在。さらに、「Trainspotting」(1996年)に、いち早く注目して公開したのが渋谷PARCOという縁もあって今回の開催に至ったという。

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パルコミュージアムにずらりと並べられる、TOMATOが手がけた作品の数々

TOMATOのこれまでの作品群を眺めていても、やはり、ど〜しても目を奪われるのは、泣く子も黙る音楽界のカリスマ・Underworldのアルバムジャケットなどのアートワークの数々。
そう、言わずと知れたUnderworldのメンバーであるカール・ハイドとリック・スミスはTOMATO創設メンバー。 そんなことからUnderworldのアートワークなどはTOMATOが担当しており、UnderworldとTOMATOは切っても切り離せない関係。

と、言うわけで...Underworldが緊急来日!
さらに、「THE TOMATO PROJECT 25TH ANNIVERSARY EXHIBITION "0"」開催初日の合図として3月12日(土)に渋谷PARCOの屋上から、渋谷の街に向けて「Oblivion With Bells」を鳴らしたい!!と、言わんばかりに限定200人に向けての無料招待LIVEが行われた。

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生・Underworldを堪能!

さらに!さらに!!常に新しいことに挑戦し続けるUnderworld。この2016年、VR元年にふさわしい近未来型のLIVE演出に挑戦!
それは、渋谷PARCO屋上で行われているLIVE会場内に3台の360°カメラを設置。そのカメラを使って撮影した映像をライブストリーミングしながらVR ヘッドマウントディスプレイを使って渋谷PARCO内の別会場でLIVEを体験するという試み。
この試みで使用されたVR ヘッドマウントディスプレイは、サムスン電子とOculusVRが共同開発したスマホを装着するタイプの「Gear VR」。

「Gear VR」に設置するスマホには、今回のLIVE専用に開発されたアプリを通してWi-Fi回線でデータを送り映像が映し出される。音もアプリを通して流れてくるので、スマホのイヤホンジャックからヘッドフォンを通して聴くという仕組み。さらに、音に合わせて振動する椅子で「TELEPOD」の中でVR体験をすることでより一層LIVEの臨場感が楽しめる。

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VR LIVE体験で使用されたスマホをセットする「Gear VR」

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↑音に合わせて振動する椅子「TELEPOD」

早速、筆者も体験してみると、自分の体に『VR ヘッドマウントディスプレイ・ヘッドフォン・TELEPOD』の組み合わせを装着させた瞬間、完全に現実から仮想現実空間へと持っていかれた。
そして、目の前にはステージ上に設置された360°カメラの映像によって手が届きそうな距離で歌うカール・ハイドの姿。カメラが切り替わるとリック・スミスの真後ろからのアングルになり手元のプレイが丸見え状態!さらに、ステージ上や客席など360°自由に見渡せるので、まるで幽体離脱してLIVE会場に参加しているかのような不思議な感覚に陥った。
通常UnderworldのLIVEといえば、人波に溺れて米粒のようなカール・ハイドとリック・スミスを見ながら周りの仲間達と狭い空間の中かろうじて踊るのだが、VIP席でUnderworldを見ているかのようなVR LIVE体験は新たな音楽の楽しみ方を教えてくれた。実際、会場で体験していたテクノヘッズの中には「TELEPOD」内で興奮しまくり「TELEPOD」ごとタテ乗りさせていたツワモノの姿も...

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体験会場の様子

今回のVR LIVE体験システムは、屋上のLIVE会場からVR ヘッドマウントディスプレイに映像・音のデータを送るため、一度PCにデータを取り込んでからアプリに送っているのだが、LIVEとのディレイはたったの40秒程度で、映像の画質や音質はかなりクリアに感じた。
しかしながら、今回はVR ヘッドマウントディスプレイ13台で体験を行ったが、以前同じシステムを使ったVR LIVE体験を100台規模で行ったところネット回線の混雑などにより映像の乱れが起こってしまったという。大人数での使用に関しては現在改良中とのこと。しかしながら、将来的には、近くのLIVEハウスやクラブなど日本にいながらにして、大人数の音楽ファンが海外大物アーティストのLIVEが体験できたり、また2020年のオリンピックに向けてスポーツの試合などでもVR体験を取り入れていきたいと担当者は目を輝かせていた。

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渋谷の街頭モニターに映し出されるUnderworldのライブ

ちなみに、この日の熱いライブの模様は、この春開局のコミュニティFM『渋谷のラジオ』でも生中継された。
さらに、この日のライブ映像を編集したものが渋谷PARCO8階の体験コーナーにて3月19日から4月3日まで「Gear VR」と「TELEPOD」を使って体験できる。

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取材・文:YUSUKE.M

フリーTVディレクター
音楽と野外FESと蕎麦が大好物。
基本、オモシロそうなことには何でも興味があるのでIGNITIONしやすいが、すぐに鎮火してしまうことが多いのが悩み。
SENSORSでは、テクノロジーなVTRを日々模索しながら制作。

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