テクノロジーの最先端は遊びにある!SENSORSレッド畑下由佳が五感で体験

2015.03.12 17:55

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最近ではKickstarterで一躍注目を集め、日本のIoTプロダクトで知名度を一気にあげたMoff Bandが記憶に新しいが、やはり遊びとテクノロジーというのは親和性が高い。

例えば、花札やトランプという玩具をつくっていた任天堂が、その後ゲームウォッチ、ファミコン、そしてDSWiiへと、コンピュータオタク以外の一般的な人たち、特に子ども達へとその時代のテクノロジーを活用した新しい遊びを広げてきた。

SENSORS IGNITION 2015には、そういった新しい遊びを提案する展示があふれていた。


■ダンボールとスマホをつかってお料理体験ができる「ダンボッコキッチン」


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ダンボールにスマホを組み込んでアプリを起ち上げれば、さまざまな料理のまねっこができる。


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ダンボールの包丁やへらで切ったり炒めたり、フライパンであぶったりもできる。それぞれの動作に合わせた音も出るのでとてもリアル。しかもなべ蓋を閉めるとiPhoneのセンサーが明るさを検知して、蓋を開くと料理から湯気も出るという細かいエフェクトまでこだわっている。

市販されている料理のまねっこができるおもちゃは、エフェクトが単調で子どもがすぐ飽きたりするのが難点だが、これなら子どもがすんなりお料理に興味を持ってもらえそう。しかも選べる料理の種類も30品ほどあり今後追加されていく予定なのも、アプリを絡めた製品だからできること。


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実際子どもにやらせると、大人だとやらないぐらいめちゃくちゃダイナミックに遊び、凄く楽しんでくれるらしい。


この企画自体は面白法人カヤックが、先日クラウドファンディングで製品化のための資金を募り、見事成功。ファンディング自体は2015326日まで受付しているので、ご興味あるかたはぜひこちらをどうぞ。 https://www.makuake.com/project/danbokko/

さらに今後の量産を見据え、現在販路も検討中とのこと。また、これからダンボッコシリーズとして、生活の中のあらゆるものとダンボールのおもちゃを組み合わせた、新しいスマートおもちゃの開発が進んでおり、この先の展開が楽しみだ。


■絵本にアプリを起動したスマホをセットし、それぞれのページに仕掛けられた色んなエフェクトを楽しめる「PLAYFUL BOOKS


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STARRYWORKSPLAYFUL BOOKSがユニークなのは、iPhoneのディスプレイをあえて使っていないところ。

例えば、ドアをノックするとドアの向こう側からノックや鳴き声が返ってきて、次のページにそのノックの主である動物がいるみたいな仕掛けを楽しめる。音と一緒に振動も返ってきたりするから、とても生々しい。


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またWi-Fi対応の市販のライトを使えば、絵本のページに合わせて照明の色が変わるというギミックも。

五味太郎さんの 絵本のように、次は何がでてくるだろうという仕掛け絵本のワクワク感と、iPhoneを使うことで視覚だけでなく聴覚や触覚を使ってそれを感じることができる面白さがある。

「元々、社内で子どもがいる20代〜30代の社員が多かった。だからこそ、子どもにとっていいものが作りたかった。子どもはスマホをいじるのが大好きだけど、画面をずっと見せるだけになりがち。だからこそ絵本はあえて画面を出さず、音や光などの演出を加えている。」

開発にあたって絵本上のページめくりをiPhone側でどうやって検出するかなどもすべて1から研究したそうで、開発者たちの想いが伝わってくる作品。

PLAYFUL BOOKSAmazonで購入可能で、日本だけでなくアメリカでも販売を開始している。

現在販売している絵本の一つは社内のイラストレーターさんが描いたもの。外国人受けもいいそうで、本イベント後に出展するオースティンで開催されるテクノロジーの祭典、SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)でも人気を博しそうだ。


■ノートに描いた動物のイラストにのスタンプを押すと命を吹きこまれる「らくがき動物園」


手書きのイラストが水槽の中で泳ぎ出すチームラボのデジタル水族館が最近非常に好評を博しているが、ココノヱ代表の宗 佳広氏によると、こういった取組み自体は、もう4年前から色々やっていた。

撃墜王ゲーム。


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2010年の作品。 文化庁メディア芸術祭など国内外の賞を受賞している。


そんな彼らが今回出展していた「らくがき動物園」は、ノートに自分で描いた動物のイラストにのスタンプを押すと、まるでその瞬間から命を吹きこまれたかのようにゆるやかに躍動をしはじめ、そのままポンっ!!とイラストが外に飛び出してくるというもの。


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動物のイラストを描いて・・・


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♡のスタンプを押すと・・・


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自分が描いたイラストが動き出してノートの外に飛び出していく!


担当の人間が別室でスキャンするわけではなく、自分が描いた絵からそのままシームレスに動き始める様は思わず「おおお!」と叫んでしまうぐらい不思議で感動的な体験。



(冒頭の30秒だけでもいいので必見!)


しかも描いた絵の骨格に合わせて、腕や足、首も躍動的に動くため、まさに自分の描いた絵に命が吹き込まれると言っても過言ではない。別のページから他の動物が遊びにきたりして、遊び心も満載。


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必要な機材はプロジェクター、Webカムとパソコンだけ。あとはプロジェクターを支える台さえあれば導入できるということ。依頼があればイベントなどに出張もされているそうなので、多くの人にこの感動を味わってもらいたい。


ダンボールをつかった 「ダンボッコキッチン」、本をつかった「PLAYFUL BOOKS」そして紙とペンをつかった「らくがき動物園」。どれも共通していたのは、パソコンやスマホの液晶画面から解放され、人が昔から馴染みがある素材とコンピュータを組み合わせて、新しい体験を提供していたこと。

えてしてメーカー側の論理はバズワードを駆使して最先端のテクノロジーを無理やり人に使わせるというアプローチになりがちだが、それとは真逆の、テクノロジーを人に近づけようという試み。

人間にかぎらず生き物は、小さい頃、さまざまな遊びを通して世界との関わり方を学んでいく。そういう意味で今の最新技術を使いながらも、五感を使って楽しめること自体が最先端の体験であると言えるかも知れない。


梶原健司:株式会社チカク ファウンダー カジケンブログ



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