"オタク"の再定義を目指す!日本発グローバルサービス「Tokyo Otaku Mode」の野望

2014.11.18 14:07

アニメや漫画、ゲームなどの日本のポップカルチャーを海外に向けて発信するTokyo Otaku Mode(TOM)。Facebookページは1600万いいね!を超え、今年9月にはクールジャパン機構から15億円の資金調達を実施した。
代表の亀井智英(かめいともひで)氏にセンサーズ・ブルーこと岩本乃蒼が今後の野望を尋ねた。


TOMは、若いクリエイターとファンを結びつけるギャラリーや、アニメや漫画を題材に取り扱うニュースメディア、公式に海外での販売許諾を得た国内アニメや人気クリエイターの商品を世界中に送り届けるEコマースの運営を行っている。


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センサーズ・ブルー岩本と亀井智英氏


■日本のコンテンツは深くて面白い


岩本:なぜ亀井さんはTOMをやっているのでしょうか?


亀井:僕自身アニメや漫画にそんなに詳しいわけではありません。
学生のころは好きでよく見ていましたが、社会人になって触れる時間が無くなりました。
なぜ僕がTOMをやっているかというと、日本のコンテンツは深くて面白いと思うからです。
深い情報を海外の人に上手く伝えられていない現状があり、日本のコンテンツを海外の人にしっかりと伝えることで日本ことを好きなってもらいたい。
それを通じて、外貨を稼ぐということを本気でやりたいと思いました。
日本はこれから人口が減っていくので、海外からお金を獲得するという戦略が重要だと感じます。


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亀井智英氏


■表参道からカッコいい「Otaku」を発信する。


岩本:オタク文化を世界に広めていくための展望はあるのでしょうか?


亀井:僕は「オタク」という言葉は再定義ができると思っています。
岩本さんは「オタク」という言葉にどのようなイメージを持っていますか?


岩本:「家の中」とか「アニメ・漫画」とか「コレクター」というイメージです。


亀井:日本人が持つオタクのイメージはそのようなものだと思います。
ところが、海外では「Otaku」という言葉を知らない人がほとんどです。
アメリカに行った際、現地の人に「Otaku」という言葉の意味を尋ねたところ、圧倒的に知らない人の方が多かった。
「Kawaii」とか「Oishii」の方が認知度は高かったですね。
その瞬間に「Otaku」という言葉の意味を再定義できると感じました。
TOMが考える「Otaku」の意味があっていい。


亀井:普通、オタクと聞くと秋葉原を想像すると思いますが、TOMのオフィスは表参道にあります。
海外のメディアで表参道はハイ・ファッションの街として扱われるケースが多いです。
表参道にオフィスを構えるということは、TOMの考える「Otaku」はもっと"カッコいい"ものである!ということ印象づける目的もあります。


岩本:2020年の東京オリンピックに向けての展開を教えてください。


亀井:2020年までに売上100億円の外貨を獲得することを目標としています。
東京オリンピックは、世界中が日本に注目するタイミングですので、TOMにとっては千載一遇のチャンスです。
注力する事業分野はEコマースです。
9月にクールジャパン機構から15億円の資金調達を行いましたので、商品在庫の仕入れ、ロサンゼルスにある拠点の拡充、サイトのスペイン語やインドネシア語などの多言語対応、人材の採用などにあてていきます。


亀井:訪日外国人を対象としたインバウンド事業の展開にも興味があります。
3週間に1人くらいのペースで、TOMのオフィスに外国人がふらっとやってくるんです。
サイトにも住所を書いていないはずなのに、どうしてオフィスに来れるのか。不思議に思って聞いてみると、表参道を観光中にオフィスが入ってるビルの看板に書いてあるTOMの表記をたまたま見つけて、居ても立っても居られないくらい興奮して入ってきちゃうみたいです。
ユーザーの熱量の高さを生かした、訪日外国人対象の事業展開も構想中です。


私は日本でもオタクという言葉の印象が変わっていているように感じる。
以前はアニメや漫画が好きであるということを大きな声で言えない雰囲気があった。
クールジャパン施策でアニメや漫画が日本文化の代表のように扱われたあたりからその雰囲気も和らいだ。
どことなく、日本人はオタクという言葉を誇らしげ使うようになってはいないか。
オタクの再定義は可能だと思う。


(SENSORS編集部 文:石塚たけろう)


石塚たけろう:
ベンチャーキャピタルやデジタルマーケティング企業複数社での業務を経験後、現在は広告会社にてスタートアップと大企業の共同事業開発モデルであるコーポレート・アクセラレーターの運営に携わる。
Webディレクター。早稲田大学在学中。

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